宇佐八幡宮神託事件の背景
社会的影響力の強い宇佐八幡宮のご神託宇佐の八幡大神から「道鏡が天皇となれば、天下は泰平となる」というご神託があった社会的影響力の強い宇佐八幡宮のご神託宇佐神宮が、第二の宗廟とされた理由？初心者にもわかる『天皇と神社』平成２６年版参考＆引用
宇佐八幡宮（『天皇と神社』記事、ネットより引用）
政界の最高権力者、藤原仲麻呂
淳仁天皇、光明皇后と仲麻呂の意のままであった仲麻呂は、貢物を拒絶する新羅と、一戦を交える計画を立てていた仲麻呂の計画への賛同者はほとんどいなかった光明皇后が亡くなり、後ろ盾をなくした仲麻呂の立場は、一気に危うくなった孝謙上皇は、仲麻呂を殺害し、淳仁天皇を淡路に遷された称徳天皇と道鏡の関係孝謙上皇は、称徳天皇に就任弓削道鏡は、太政大臣禅師や法王の位を拝命した病臥していた称徳天皇の病を、加持祈祷で道鏡は治し、寵愛をうけるようになった称徳天皇は、道鏡と政治を行うようになった八幡大神の託宣「道鏡が天皇となれば、天下は泰平となる天皇は、和気清麻呂を呼び寄せ、宇佐に出向いてこの神託について確認してくるよう命じた配偶者も子もなく、皇継も決めていなかった称徳天皇称徳天皇は、後継者に道鏡を望んでいた『徳の高い者が帝位に就くのは当然である（中国思想）』との称徳天皇の考えから皇室の第二の宗廟宇佐八幡宮の神託なら、皇族ではない道鏡を皇位に就けることも可能ではないか和気清麻呂が持ち帰った八幡大神神託天照大神の子孫である天皇の位は、必ず帝の血を引く者が継がなければならないこの事件により、道鏡が皇位につく道は絶たれ、称徳天皇は清麻呂を左遷した無理な皇位継承計画であったため、これに加担する重臣もほとんどいなかったその後、道鏡の権力はたちどころに失墜天皇が崩御されると、道鏡は左遷されて下野国の薬師寺別当となった平城京から遠い宇佐が舞台となった理由？宇佐神宮の中央の神殿に祀られているのが、比売犬神（天照大神）真ん中で祭られているのが要因でないか伊勢神宮は、私幣禁断で、天皇であっても個人的な願いごとをしてはならない伊勢神宮は、皇祖神の天照大御神を祀り、国家の安寧を祈願する以外は許されなかった伊勢が、個別の欲望とは無縁の為、その受け皿となる施設が必要だったのでは？伊勢に次ぐ、同格の神でなければ通用し得ない宇佐八幡宮は、東大寺の大仏を支援するという八幡大神の神託を朝廷に報告していた東大寺の大仏建立を機に、宇佐の社会的影響力が増し「八幡大菩薩」の称号を受けている