
☆日銀、政策運営の基本的部分で、政策委員の間の対立が激化する
☆「黒田氏のレームダックが進展している」という声もちらつき始めた
☆2期目に突入し半年、残された任期はまだまだ長い
☆政策目標のゴールは、一向に見出せないでいる
☆黒田日銀総裁には悲壮感が漂い始めており、任期途中での退任説さえ囁かれだした

☆苦難の続投となりつつある黒田東彦日銀総裁
☆第1期の総裁就任の際、「2年で物価目標2%を達成する」と豪語した
☆5年の任期を終えて2期目に入った現在でも、消費者物価指数の上昇率は低いまま
☆物価目標とその見通しからみる限り、黒田日銀は出口のないトンネルを走り続けている
☆定例の記者会見「日銀が政策変更する可能性がある」との期待、警戒が漂っていた
*発表内容は、「大山鳴動して鼠一匹」のように受け止められた
☆今回、黒田日銀は慎重に構えるのは、政権への配慮は欠かせないという判断
☆黒田氏は、2期目の総裁就任「慎重に構えていた」と日銀幹部は漏らす
(その理由は「異次元緩和の副作用について認識を深めた」から)

☆黒田氏といえば、「金融政策は銀行のためにやっているのではない」述べた
(極端な金融緩和がもたらす銀行経営への悪影響という副作用の懸念を一蹴した)
☆年を追うごとに地銀の経営が深刻化し問題を無視できなくなってきた
☆年間80兆円という規模で国債を買い続けた結果、日銀の国債保有残高はGDPを超える
(「量的緩和は維持」で、80兆円の年間購入目標は据え置く)
☆買う国債が乏しいことを反映し、最近の国債購入額は、目標に遠く及ばない
☆日銀が購入し続けたETFは、その保有残高が市場規模の過半に達している
☆国債は満期があるが、ETFには満期がない、日銀は最終的にどうするのか
☆大手証券幹部は、顧客離れが著しい市場の今後を憂えている

☆「前に進む」か「後ろに戻る」との方向性の違いが委員の間で浮き彫りになった
☆米国や欧州では、着実に金融緩和は手仕舞いされて、金融引き締めに向かっている
☆内外金利差は拡大するばかりで、金利差を反映して円安が大きく進行する懸念が生じている
☆違った意味での物価上昇が起きかねないリスクもある
☆日銀にはいかなる選択が残されているのか


☆記事内容ご指摘あれば、訂正・削除します




異次元金融緩和の副作用が無視できない状況にまで陥って
(『THEMIS9月号』記事より画像引用)